ペットは家族。猫の飼い主が考えておきたい「相続ともしも」の話|遺言や信託でできる備えとは?

「この子のことは、私がいなくなったらどうなるんだろう?」
猫と暮らす人の多くが、一度はそんな不安を抱えたことがあるかもしれません。
ペットは法律上「物」として扱われており、残念ながら“猫そのもの”は相続財産として守られる存在ではありません。
けれど、猫はただの“モノ”ではなく、大切な家族の一員です。
一緒に過ごした時間を想いながら、万が一に備えておきたい――そう考える飼い主さんも増えています。
このページでは、猫と暮らす飼い主のための「相続・遺言・ペット信託」などの備え方について、
行政書士の視点からわかりやすく解説します。
執筆・監修は、家庭動物管理士・ペット相続士の資格を持つ行政書士・黒澤侑加が担当。
群馬県高崎市にある「ねこのて行政書士事務所」では、全国対応で以下のようなご支援を行っています。
- 動物取扱業の申請・更新・変更手続き
- 保護猫カフェやシェルターの法務支援
- 動物支援NPO法人の設立や定款作成
- 猫のための終活支援(ペット信託・ペットノート)
ペット法務に特化した専門家として、猫とその飼い主が「安心して暮らせる未来」をつくるお手伝いをしています。
黒澤「うちの場合、本当に準備が必要なのかな?」「まずは話だけ聞いてみたい」という段階でも大丈夫です。
初めての方にも、わかりやすく、やさしくお伝えしていますので、どうぞ最後までご覧ください。
\困ったときはお気軽にご相談ください!/
お電話でのご相談はこちら
▶ 027-335-9592(平日 9:00〜18:00)
この記事は、こんな飼い主さんに向けて書いています
- 自分にもしものことがあったとき、猫の行き先やお世話が心配な方
- 「猫にも相続ってできるの?」と気になっている方
- 遺言やペット信託など、準備の方法がよくわからない方
- 高齢の親が猫を飼っていて、将来のことが不安なご家族
- ペットと暮らしていて、“終活”を意識しはじめた方



「まだ何も決めていない」「ちょっと気になってきた」――
そんな段階でも大丈夫です。この記事を通じて、猫と暮らす“これから”を安心して迎えるためのヒントをお届けできれば幸いです。
第1章:「猫は相続できるのか?」法律上の位置づけ
猫は“家族”だけど、法律上は“モノ”とされています
「うちの子は家族の一員」——そう思って暮らしている飼い主さんにとって、少しショックな話かもしれません。
実は、法律(民法)上では、ペットは“動産”として扱われています。
つまりテレビや自動車と同じように、「物」として分類されているのが現実です。
このため、猫自身に“財産を受け取る権利”=相続権はありません。
また、猫そのものが「遺産」として分けられるわけでもなく、“猫を相続する”という考え方は、法的には「猫を引き継ぐ」ことを意味します。
相続が発生したとき、猫はどうなるのか?
飼い主が亡くなると、猫は「動産」として遺産の一部とみなされます。
そのため、誰が引き取るか、どう飼育するかは、相続人間の話し合いにゆだねられるのが通常です。
ですが、事前に意思を示しておかないと、こんな問題が起こりえます。
よくあるトラブル例
- 子どもが猫アレルギーで引き取れない
- 相続人同士で「そっちが飼って」「いや無理」と押し付け合いに
- 結局、猫が行き場を失い、保健所や動物愛護センターへ…
最悪の場合は、猫が“遺棄”されたとみなされ、法的責任が問われるケースすらあります。
ポイントまとめ
- 飼い主の意思を生前に明確に残すことが、猫の命を守る第一歩
- 猫には人間のような「相続権」はない
- 法律上は「動産(モノ)」として扱われる
- 引き取り手が決まっていないと、家族間でトラブルになりやすい
- 放置は猫にとっても法的にもリスクあり
ここまでで「猫は法的にどう扱われるのか?」という基本がわかりました。
では、実際にどんな備えをしておけば安心なのか?
次章では、「うちの子を守るための具体的な方法」をご紹介します。
\困ったときはお気軽にご相談ください!/
お電話でのご相談はこちら
▶ 027-335-9592(平日 9:00〜18:00)
第2章:「うちの子の未来」を守るためにできる5つの備え
「猫には相続権がない」「遺産として分けられない」と聞くと、不安になった方もいらっしゃるかもしれません。
でも大丈夫です。飼い主が今からできる備えは、いくつもあります。
ここでは、実際に役立つ5つの準備方法をご紹介します。
① ペットノートをつける
猫の暮らしを記録しておく「引き継ぎノート」です。
たとえば、こんな内容を書いておくと安心です:
- 名前、年齢、性格、好きなもの・嫌いなもの
- ごはんの種類や量、あげ方
- 持病や通院歴、投薬スケジュール
- かかりつけの動物病院・緊急連絡先
自分しか知らない“うちの子のこと”を見える化しておくことで、いざというときの引き継ぎがスムーズになります。
ただし、このノートには法的な拘束力はありません。
猫の引き取り手や飼育費用の負担など、確実に実行してもらいたい内容は、遺言書やペット信託など別の方法で明確にしておくことが大切です。
\困ったときはお気軽にご相談ください!/
お電話でのご相談はこちら
▶ 027-335-9592(平日 9:00〜18:00)
② 飼育をお願いできる人を探しておく
信頼できる家族や友人がいれば、生前に「この子をお願いできるかな」と相談しておくことが大切です。
「頼れる人がいない…」という方は、地域の保護団体・シェルターと連携する方法もあります。
実際に、飼い主の死亡後に動物を引き取ってくれる制度を運営している団体も増えてきました。
注意しておきたいのは、「口約束」だけでは不十分だということです。
「引き取るって言ってたのに…」「そんな話は聞いてない」と、いざというときにトラブルになるケースは少なくありません。
文書でしっかり意思を残しておくことが、“うちの子”を確実に守ることにつながります。
そのためにも、遺言書やペット信託などの活用が重要になってきます。



「どうしたらいいか分からない」「引き取り先が決まらない」そんなときは、ぜひ私にご相談ください。
行政書士として、信頼できる団体との連携や、あなたの想いをきちんと残すためのお手伝いをしています。
無理に決めなくても大丈夫。まずは一緒に考えてみましょう。
\困ったときはお気軽にご相談ください!/
お電話でのご相談はこちら
▶ 027-335-9592(平日 9:00〜18:00)
③ 遺言書に「猫の飼育」を明記する
猫に相続権はありませんが、遺言書を活用することで「誰に引き取ってもらうか」「そのための費用はどうするか」を明確に伝えることができます。
民法上、ペットは「物(動産)」とされるため、猫自身に財産を残すことはできません。
けれども、次のような形で記載することで、猫の引き取りとその飼育費を“人を通して”託すことができます。
遺言書に書ける例(イメージ)
- 「愛猫ミミを、友人の○○さんに託します」
- 「その飼育にかかる費用として、私の預金から○○さんに△△万円を遺贈します」
- 「○○さんが受け取ったお金は、猫の飼育目的に使用してください」
このように、猫の「引き取り先」と「飼育費用」をセットで記すことで、相続人や周囲の人が迷わず動けるようになります。
ただし注意したいのは、「自筆証書遺言」だと形式不備や紛失、発見の遅れなどのトラブルが起こる可能性があることです。



飼い主の想いをしっかり実現するには、公証役場で作成する『公正証書遺言』をおすすめしています。
公正証書なら法的に無効になる心配が少なく、内容の確認や保管もきちんとされているため、
「猫の未来を安心して託したい」という方にとっては、もっとも確実な方法のひとつです。
\困ったときはお気軽にご相談ください!/
お電話でのご相談はこちら
▶ 027-335-9592(平日 9:00〜18:00)
④ ラブポチ信託®(ペット信託)を活用する
「もっと確実にうちの子を守りたい!」という方におすすめする方法が、ラブポチ信託®です。
認定NPO法人ピーサポネットと提携し、日本で初めての仕組みとして始まったペット終活サービスで、生命保険信託と契約を組み合わせて、猫が安心して暮らせる環境と資金を残すことができます 。
ラブポチ信託®のしくみ
- 生命保険に加入
例:「タローのために500万円の保険に入る」。受取人(=受託者)は信託会社に指定。 - 信託契約を締結
信託会社が受託、ピーサポネットが受益者となり、死亡保険金が猫の飼育資金に充てられます。 - 死因贈与契約を締結
飼い主が亡くなった後、ピーサポネットが猫を引き取り、協力施設に終生飼育。必要な費用は契約に沿って支払われます。
なぜラブポチ信託®が安心なのか?
終身ケア・死後の供養まで対応:保護施設での終身飼育に加え、火葬・供養までピーサポネットが行ってくれます。
専門家が関わるから安心:ペット相続士®が契約をサポートしてくれます。
どう使われるか明確:信託会社とNPOが管理するため、「お金が別の用途に使われたら?」という心配が少ないです。



ラブポチ信託®は、生命保険+信託+死因贈与を組み合わせた非常に高い安心設計の仕組みです。
私もペット相続士として関わっており、関東圏の方からのご相談にも対応しています。
公正証書遺言やこのペット信託を組み合わせることで、『口約束では不安』『確実に猫の未来を守りたい』という思いに応えられる体制が整います。
\困ったときはお気軽にご相談ください!/
お電話でのご相談はこちら
▶ 027-335-9592(平日 9:00〜18:00)
⑤ ペットに関する「民事信託」
「この子の食費や病院代、ちゃんと残しておきたい」——
そんな想いを“確実に実現する方法”として、有効なのがペットに関する「民事信託」です。
民事信託とは?
民事信託とは、自分の財産を信頼できる人(受託者)に託し、「誰のために」「どう使うか」をあらかじめ決めておく契約のことです。
ペット信託の場合は、
- 飼い主(委託者)が
- 信頼できる家族や知人(受託者)に
- 猫の世話をお願いする人(飼育者)のために
- 飼育費用を託し、その使い方を指定する
という形で組み立てます。
具体的にはこんな内容を決めておきます:
- 猫が亡くなるまで、毎月○万円を飼育費として支払う
- 飼育者が世話できなくなった場合は、次の引継先をこの人に
- 猫が亡くなったら、残った信託財産は○○に返す(残余財産の帰属先)
民事信託のメリット
- 法的拘束力がある契約として、公正証書で作成すれば安心
- 猫の飼育費が「目的限定」で使われるようになる
- 受託者の義務が明確になるため、口約束よりはるかに安全



「この子のために残したお金が、本当にその子のために使われる」
それを叶えるには、ただ遺すのではなく“使い道まで決める”ことが大切です。
私のような行政書士が関わることで、信頼できる人との契約書作成や公証人との調整などもお手伝いできます。
「お金をどう遺せばいいか分からない」という方も、どうぞお気軽にご相談ください。。
\困ったときはお気軽にご相談ください!/
お電話でのご相談はこちら
▶ 027-335-9592(平日 9:00〜18:00)
まずは「できることから1つだけ」で大丈夫
すべてを一度にやる必要はありません。
まずはノートを1ページ書いてみる、話を1人にしてみる——そんな小さな一歩で十分です。
「うちの子の未来は、ちゃんと守れる」
そう思えることが、今をもっと穏やかに、やさしくしてくれるはずです。
専門家と一緒に考えてみませんか?
「誰に相談すればいいのかわからない」「何から始めればいいかわからない」——
そんなときこそ、どうぞお気軽にご相談ください。
ねこのて行政書士事務所では、ペットとの暮らしに関わる終活や法的な備えについて、
わかりやすく、気軽に話せる場所を目指しています。
- ペットノートの書き方
- 飼育の引き継ぎについての不安
- 遺言や信託の使い分け方 など…
あなたと“うちの子”に合った備え方を、一緒に探していきましょう。
ご依頼の流れ
まず初めに、ご相談内容をざっくりとでも結構ですので、共有していただければ幸いです。
是非当事務所にお越しいただき、具体的な内容をお話しいただければと思います。また、お客様のご自宅などへの訪問も承っておりますので、ご希望があればお知らせください。
見積もりの詳細をご提示させていただきます。
ご了承いただきましたら、ご契約をさせていただきます。
各種の業務を進めてまいります。これには、必要な書類の取りまとめ、作成、署名・押印、完成した書類のお渡し、さらには提出や申請手続きが含まれます。進行状況については随時、わかりやすくご説明いたしますので、ご安心ください。全力を尽くしてサポートさせていただきます。
指定の口座への入金をお願いいたします。
まずはお気軽にご相談ください
\困ったときはお気軽にご相談ください!/
お電話でのご相談はこちら
▶ 027-335-9592(平日 9:00〜18:00)





